「かまいたちの夜×3」クリア後の感想

[ Play No #0155 ]
[ 2024/12/8 ]

ノベルゲームの代名詞ともいえる「かまいたちの夜」。そのシリーズ3作目である「かまいたちの夜×3」が今年、2024年に30周年を迎えるというタイミングで発売されたのでプレーしてみました。

[ https://www.spike-chunsoft.co.jp/pages/kama3/ ]

「かまいたちの夜×3」のタイトル画面

このゲームはかまいたちの夜のシリーズ3作目であり、その中に初代と2も含めたタイトルです。つまり1本でシリーズすべてのシナリオを楽しむことができる作品となっています。元は2006年にPS2向けに発売されたようですが、今回PS5向けになって文字デザインの変更やサウンドプレーヤーが実装されているようです。あと多分グラフィックの強化も。16:9になったのも今作からかな?それ以外は基本的にはオリジナルと同じなのかな?ちょっとわかりません。

収録されている1と2は若干おまけ的なポジションらしく、メインシナリオのみ収録されていてサブシナリオはカットされているそうです。

私のかまいたち歴は若いころに初代だけをプレーしていて、2と3は未プレー。初代をプレーしたのもかなり昔なので、主人公が大阪の商人に連れていかれたバッドエンドを見た記憶がうっすら残っている程度で、内容はほとんど忘れてしまっている状態だったので、過去の3作品を通してプレーするのはちょうどよかったです。

結論

いきなり結論ですが、1と2は楽しかったけど、3は非常にストレスフルなタイトルでした。3があまりにストレスフルだったので直視できませんでしたし、途中からは攻略サイトを見ながらクリアしました。1と2が面白かっただけに3の体験で全体の評価がいまいちな感じになってしまったのは残念です。

簡単にそれぞれの感想ですが。

初代は彼女とスキーに来た主人公がペンションで起こる殺人事件に巻き込まれるという内容です。ストーリーは単純ですが、選択肢によって途中からシナリオが分岐してエンディングも変わるマルチエンドの仕組みで、選択肢の選択が非常に重要になっていて、真エンディングにたどり着くためには間違えなく選択していく必要があり、緊張感がありました。選択と結果が直結していてわかりやすくてストーリーにものめりこむことができました。

初代かまいたちの夜のワンシーン
かまいたちの夜というと冬のペンションとシルエットという組み合わせ

2は主人公は前作と同じで舞台を無人島に移してやはり殺人事件に巻き込まれます。2はマルチエンドでありながら基本的に1よりも緩くて選択肢にそれほど重点を置かれておらず、メインシナリオを楽しむことを重視したつくりになっていたと思います。ある程度選択肢を間違えても基本的に真エンディングにたどり着くことができるようになっているので初代よりもプレーがしやすかったです。それでいてシナリオは初代の内容を上手に包含するとても秀逸な構成だったのが驚きました。よくこんな事思いついたなと思いますしエンディングもきれいに畳むことができていて好感触でした。

かまいたちの夜2のワンシーン
2は三日月島という島が舞台 クローズドサークルでは定番でもワクワクする

問題の三作目。2の続きというか第二ラウンドともいうべき内容で、前作と同じ無人島が舞台です。なぜか舞い戻ってきた主人公たちが流用された舞台でまた殺人事件に巻き込まれます。

この作品は自分にとっては明らかにシステムがダメでした。今作は登場人物の各キャラクターのうち4人がそれぞれ主人公となってプレーできるようになっていて、プレーする主人公を切り替えながら話を進めていくスタイルですが、選んだ各キャラクターの視点で共通のシナリオが展開していきます。

問題は各キャラクターパートではこれまでと同じ会話の選択もあり、すべての人が矛盾なく会話を成立させなければ真エンディングにたどり着くことができなくなっているところです。会話は各キャラクターごとに時系列に並んでいて、だれが、いつ、どのような会話をしたのかによってシナリオの進行度が前後するというとんでもなくややこしい仕組みになっています。

かまいたちの夜×3のワンシーン
3作目の舞台も前作と同じ この島でいやいや作ったんじゃないかと思われるような事件が展開する

おそらく聞いている以上にプレー自体は優しくなるように作られているとは思うのですが、会話の整合性を合わせていく「作業」に気づいた時点で私は自力での進行をあきらめました。決して単純作業が嫌いでない私ですが、強制されるとげんなりしてしまいます。私にとってノベルゲームはシナリオ・ストーリーの楽しさの方を強く求めている傾向があるので初代のような単純な会話選択は大歓迎ですが、システムに気をかけながらのプレーは集中できなくなってしまうのでやりたくありません。

そしてシナリオ自体もかなり強引というか、そうはならんやろという感じで終始突っ込みどころの多い展開となっていて、前作までのシリアスな感じが失われていたのも残念でした。真相の分かった後の追加シナリオのナニコレ感は半端なく、タイトルに泥を塗る内容としか思えませんでした。自分の中でかまいたちの夜は2までで終わりにしてもよかったシリーズだったと思っています。

プレーNo#0155
タイトルかまいたちの夜×3
発売日2024/9/19
プレーしたプラットフォームPS5
プレー期間2024/9/24~2024/11/10
プレー時間34時間
評価2

ユキムラ
  • ユキムラ
  • なるべくいろんなゲームをプレーしたいと思いながらも、アクションゲームをプレーすることが多いライトゲーマー。購入したゲームはできるだけクリアすることを目標にしています。なるべく毎日配信しています。

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