[ Play No #0149 ]
[ 2024/6/27 ]

結構前からプレーしたかった「LATE SHIFT」をクリアしましたので感想です。

このゲーム、面白かったです。ゲーム性は低くて夢中になるようなタイトルではないものの、ストレスもなくてのんびりとサクッと楽しめるので個人的には好きなタイトルです。

[ https://ctrlmovie.com/late-shift ]

実写を使ったマルチエンドのアドベンチャーゲーム

このタイトルは実写の映像を使ったアドベンチャーゲームで、あらかじめ撮影されたカットごとに表示される選択肢をプレーヤーが選ぶことでストーリーが分岐していくタイプのゲームです。分岐したストーリーはいくつかのエンディングにたどり着くことができるようになっています。つまりマルチエンドのゲームです。そのなかにいわゆるグッドエンド的なのが１つあります。

ストーリーは、とある大学生が駐車場の深夜バイト（レイトシフト）をしていたら、ある事件に巻き込まれてしまうという内容です。プレーヤーができるのは途中出てくる選択肢を選ぶだけです。操作面では単純ですが、ストーリーが面白くてテンポもいいのでドラマ的についついのめりこんでプレーしてしまいます。全体的に退屈感はあまりないです。プレー時間も長くて１時間１５分程度なので短い映画を見ているような感覚で楽しむことができます。

価格も１５００円くらいなのでコスパもよいです。

ストーリーを変えていきながら映画のように楽しめる

このゲームをクリアしてよかった点として、まず俳優の演技がよかったです。主人公含めてすべての登場人物の演技がうまかったです。英語がわからないのでネイティブからするとどうかわかりませんが、字幕で見ている分には演技面でのストレスがなく楽しめました。個人的には主人公の演技には好感が持てました。焦り、怒り、苦しみを嘘くさくなくリアルに演じていました。

ストレスフリーという意味ではストーリーでも同じで、お話は単純でしたが過度に不快に感じる部分や抽象的でわかりにくいところはなかったし話のテンポもよかったので、いい意味でまとめ動画のような感覚で見ることができました。おそらくこの話を映画にすると退屈なものになったのではないかと思います。余計なところを切り詰めて、ゲームにしたことで楽しむことができるタイトルになったのだと思います。

ただ、適切な間のないことが逆に不自然になっているところもありました。今まで感情的に詰問していたのに急に冷静になって物分かりがよくなったり、ヒロインがバスルームに入ったら次のカットでは化粧が落ちていたりなど、急すぎるテンポに「ん？」と感じる部分はありました。おそらくゲーム内時間では１２時間くらいの話を１時間に圧縮しているので、ある程度は仕方ないのかもしれませんが。

システム面に不満あり、でもやむなし？

概ね満足なLATE SHIFTですが、唯一にして最大の欠点が中断もリプレーもできないシステムです。

このゲームは基本的にセーブもチャプター選択もできません。選択肢が出ている間も止めることができないし、一度見たシーンのスキップや早送りもできません。基本的には何周していたとしてもプレーし始めるとエンディングまでずっと見ていかなければなりません。つまりやり直しには必ず1週をフルでプレーしなければならいので、エンディングや実績の解除が面倒なのです。

攻略サイトによると、あるポイントでゲームを強制終了すると途中から再開することはできるようですが、ゲーム内での説明はないし、当然メニューにもそのような項目は出てこないので偶然発見した裏技的な仕様です。一応オプション画面を表示することができ、その間はゲームが停止するので、ちょっと止めたい場合はこの方法が使えます。

一般的には購入したゲームはいいエンディングを見るまでプレーしたいと思うものですが、エンディングを回収するために毎回同じ話を見させられるのは正直うんざりします。コンテンツがいいだけにシステムが足を引っ張っているように感じました。ちなみに私は一番いいと思われるエンディングを見るのに5週かかりました。

半面、スキップやセーブが実装されるとあっという間に遊びつくせてしまうボリュームでもあるので、１５００円というコスパに満足できなくなってしまうかもしれないことを考えると、バランスはいいのかもしれません。