[ Play No #0144 ]
[ 2024/4/19 ]

「未解決事件は終わらせないといけないから」というインディーゲームクリアしました。

[ https://store.steampowered.com/app/2676840/_/?l=japanese ]

ちょっと前に発売されたタイトルでかなり評判がよかったのでプレーしてみたのですが、自分にはちょっと合わないゲームでした。

簡単にゲームの説明をしておくと、ゲーム内容はタイトル通り未解決事件を解決するためのテキストアドベンチャーゲームで、文章を追うことがメインのゲームです。

ゲーム内でテキスト化されているのは主人公と誰かが話した会話で、その中から関係性を見つけてクリックして紐づけたり、ヒントを見つけて提示された設問に答えたりすることで真実を探していくというテキスト版のポイント＆クリック型のゲームという感じです。

各登場人物のセリフは、はじめは限定的ですが次の会話を見るためにキーワードと紐づけを行うことで徐々に解放されていきます。キーワードはハッシュタグのように明示されていてとても分かりやすくて、さらに各セリフには複数のキーワードが設定されていてどのキーワードでも紐づけできるようなっているので簡単に見つけることができます。

特徴的なのは解放されたセリフが、初めは誰がいつ話したセリフなのかがわからないところ。一塊のセリフは誰かが話した内容であることは間違いないけど、その発言者も謎解き要素の一つなのでその内容や話し方から話者を特定し並べ替え順序立てていくことで真相を探り出します。初めに表示される各セリフはミスリードを誘うように巧みに並べられているので混乱しないように解いていく必要があります。

話者を特定し、セリフの前後関係を整理して全体として正確な会話の流れとなるようにすることで事実が見えてくるという感じのゲームです。なんとなく昔あったゲームブックを電子化したようなゲームだなと思いました。

親切なのは正解であれば選択肢が削られていくことです。登場人物の会話の内容や順序は1パターンしかなく正解するとセリフが結合されるので、正解するまで何度でも試行錯誤ができます。

謎解きの紐づけ作業は人によって変わると思いますが、謎を解いている限りは必ずエンディングにたどり着けるようになっているのであきらめなければエンディングを見ることができると思います。

といっても自分も1周しただけなのでもしかしたら違うかもしれませんが。

ここから簡単な感想です。

ゲームのシステム自体はちょっと変わっていて新鮮だし初めは楽しいかもと思ったんですが、プレーしていくうちにちょっと自分にはあわないなーと感じました。

一番残念だったのはストーリー性がないことです。全くないわけではないですが、このゲームは主にピースを解放して列と順序を入れ替えて正解を求めるパズルゲームです。ピースが文章になっていて、文脈から話者と順序を推理するという遊び方を想定しているとは思いますが、会話を読まなくてもゲームを進めることができるようになっています。

そもそも前後の会話のつながりがわかりにくいので結局正解になるまで総当たりで当てはめるほうが早く、運よく文章がつながった後にまとめて読んでいくという進め方のほうが効率的でした。なので謎を解いているというよりはジグソーパズルをやっている感覚が強くて、徐々に出現するピースをくっつけては全体を俯瞰して満足するみたいなプレーになりました。

ゲーム演出的に謎解きの足がかりとなる事実がとても少なく、全員の会話が複雑になっていてプレーヤーを敢えて混乱させるようにしてあり推理が成り立たないので余計に機械的な作業となってしまいました。

もう一つ残念だったのはゲームシステムがわかりにくかったところです。

ゲーム内でキーワードと文章を紐づける作業が多いですが、その紐づけはキーワードがそろっていれば何を選んでもOKになっているので、「この組み合わせで正解なのか？」という疑問が常にありました。自分は推理ゲームだと思ってプレーし始めて、正解は1つだけだと思い込んでいたので、紐づけについてはつながれば何でもOKなのがわかるまではモヤモヤしていました。

操作面ではテキストを読み返したり、単語を探したりする際のスクロールは操作しづらくてちょっとストレスを感じました。最終的にテキストを全部開放してパズルが完成すると、ある事実が判明するわけですが、初めから匂わされていたので驚愕の事実というわけもなく「なるほどね」くらいの感想でした。

このゲームはパズルゲームとしてみると、シナリオとシステムはマッチしていたのでよくできていると思いますが、自分のようにミステリーを楽しめると勘違いすると眠くなってしまうゲームです。